間取りの歴史
株式会社 坊です!
不安定な天候が続き、来週には梅雨が明け、夏が来ます。
せっかくの休日なのに雨が降る、晴れたと思ったら暑すぎてエアコンが恋しい。
そんなときには家のリビングでのんびりするのが一番です。
このブログの書き主は冬でも同じこと思ってます。
そう言えば、
時代とともにリビングの重要性が変わってきている様な気がします。
20年前、10年前、現代の間取りを比較すると違いが分かります。
特に、戸建よりもマンションやアパートの間取りが顕著に見えますね。
お客様からのリフォームのご依頼時にも、リビングの位置を変更したり、
洋室を無くしてリビングに合併させ広くしたいという方が増えています。
この場合には「リフォーム」ではなく「リノベーション」でしたね。
さて、長い前置きが終わりましたので今回は「間取り」についてお話をさせていただきこうと思います!
目次
- ○ 年代別の間取りの変化
- ・1950年代は住宅難解消のための間取りに
- ・1970年代は人口増加に合わせた間取りに
- ・1980年代はプライバシーがより強化された間取りに
- ・1990年代は完全なプライベート空間が誕生!?
- ・2000年代以降は生活に合わせた間取りに
- ○ まとめ
年代別の間取りの変化
1950年代は住宅難解消のための間取りに
戦後の日本では、日本住宅公団や住宅供給公社による大規模な団地建設が行われました。
その際に、集合住宅用の間取りとして「公営住宅標準設計C型」という規格が生まれました。
代表的な呼び名で言うと、1951年に開発されたこと、A(16坪)、B(14坪)、C(12坪)とアルファベットで広さを表していて、そのうちC(12坪)の広さであったことから「51C型」と呼ばれていました。
食事をする部屋と寝室を分離する「食寝分離」、親と子の生活空間を分離する「就寝分離」がここ「51C型」から始まりました。
やがて、ダイニングキッチンと2部屋あることから2DKと呼ばれるようになりました。
現在では団地もどんどん減っていき、家庭が住まう様な新築の間取りではLDKが一般化していますが、1950年代、60年代では団地に住む人は「団地族」と言われ憧れの存在だったそうです。
1970年代は人口増加に合わせた間取りに
戦後の復興も落ち着き、子どもが増え世帯人数が増加したことで、今までの団地では狭くなってしまいました。
そのため70年代には、部屋を1つ増やし更にリビングを加えた3LDKの分譲マンションが急速に増加しました。
3LDKの間取りは、玄関側から廊下を挟んで左右に2部屋、廊下を進んで真ん中あたりに水回り、その先にリビングダイニングと1部屋があるパターンが多く、漢字の「田」の字のように見えることから「田の字形プラン」と呼ばれています。
田の字形プランでも、大きく2種類に分かれており、「縦長リビング型」「横長リビング型」があります。
横長リビング型はバルコニーからの採光が全面的に採れますし見晴らしが良いので、遮る物がない高層マンション等では特に採用されていますね。
戦後からどんどん個人のプライバシーが守られるような間取りになってきていますね。
昔の家族で川の字に寝るという光景は少なくなってきたように思います。
1980年代はプライバシーがより強化された間取りに
80年代になると「PP分離型」と言われる間取りが誕生しました。
「パブリック(Public)」と「プライベート(Private)」の頭文字をとってPP分離と言います。
パブリック(Public)とは、リビングダイニングキッチンや客室などの空間を指します。
プライベート(Private)とは、寝室や浴室やキッチン以外の水回りなどの空間を指します。
この両方を分離した間取りになっているということではあるのですが、これだけ聞いてもよく分からないと思います。
簡単に言えば、個々の部屋からリビングを介さず、洗面所や浴室にアクセスできる間取りです。
誰とも顔合わせせずに行動ができるため、プライバシーが守られている反面、家族とのコミュニケーションも取りづらくなるため、もしかしたらデメリットが強いかもしれません。
1990年代は完全なプライベート空間が誕生!?
80年代から90年代にかけて、ワンルームや1Kのマンションが急増しました。
プライバシーが年々重要視され、ついには1家族ひと家ではなく、1人ひと家の完全分離型になってしまいました。
このままでは、ドラえもんが造られる22世紀には人類はいったいどうなってしまうのでしょうか…。
※ドラえもんの初期設定では21世紀でしたが、実はいつの間にか22世紀に変更されています。
と言うのは冗談で、この頃世間はバブル経済に突入し投資用のマンションが増えたのです。
ですがそれも束の間、バブル崩壊とともに投資用物件は急減し、70~80年代同様の田の字形プランの需要に戻っています。
2000年代以降は生活に合わせた間取りに
単身者や、少人数世帯向けのワンルームや1LDK、2LDKが増えました。
家庭向けの3LDK等でも、間取りに大きな変化はなくとも家族の集合するLDKに変化があります。
キッチンが独立型や、オープン型、アイランド型と種類が増え家族の関係性が変わったように見えます。
本当に最近で言えば、コロナが世界で蔓延したことでテレワークが増え、家族の目を気にせず仕事が出来るワークスペースの需要が増加しました。
またそれに伴って、すぐに手洗が出来る様に洗面所の場所が変更される間取りも生まれました。
まとめ
世情や、生活、家族の在り方で家の間取りがそれに合わせて進化しています。
コロナも落ち着いてきて徐々にテレワークも解除され、ワークスペースの需要もなくなったか?と思われましたが、これを機にテレワークを大々的に促進しだした企業もあります。
今後どのようになっていくかはまだ予想もつきませんが、それこそ22世紀には今では考えられないような間取りになってるかもしれませんね。
皆様も今の環境に合わせたリフォーム、リノベーションをしませんか?
今回は、アパートやマンションがメインのお話でしたが、戸建にも当てはまります。
よい環境は生活を変え、よい生活は精神を変え、よい精神は心を豊かにします。
ちょっと大げさかもしれませんが、それだけ住まいは大切であると言うことです。
少しでも興味がある持っていただいた、やってみたいが希望が叶うのか分からない、
この部分が実は気になっていたとお悩みの方いらっしゃいましたら是非一度弊社にご相談ください。
株式会社坊は皆様のご連絡お待ちしております。